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ダイコン
1kg 100 円
2 円
ニンジン
1kg 180 円
0 円
ハクサイ
1kg 69 円
キャベツ
1kg 79 円
ホウレンソウ
1kg 676 円
33 円
白ネギ
1kg 371 円
レタス
1kg 103 円
1 円
キュウリ
1kg 325 円
8 円
ナス
1kg 349 円
9 円
トマト
1kg 353 円
ピーマン
1kg 489 円
5 円
ジャガイモ
1kg 87 円
20 円
サトイモ
1kg 406 円
57 円
タマネギ
1kg 117 円
22 円
ハウスミカン
1kg 1048 円
30 円
リンゴ
1kg 514 円
梨
1kg 1094 円
桃
1kg 951 円
24 円
サクランボ
1kg 2310 円
92 円
デラウェア
1kg 1288 円
13 円
巨峰
1kg 1979 円
イチゴ
1kg 2185 円
220 円
アールス
1kg 864 円
115 円
一般メロン
1kg 601 円
43 円
大玉スイカ
1kg 263 円
小玉スイカ
18 円
輪菊
1本 47 円
7 円
スプレイ菊
1本 49 円
3 円
小菊
1本 33 円
4 円
カーネ(ST)
カーネ(SP)
1本 53 円
バラ(ST)
1本 58 円
バラ(SP)
1本 62 円
ユリ・オリエンタル
1本 211 円
14 円
ユリ・スカシLA
1本 63 円
ユリ・テッポウ※
1本 78 円
スターチス
1本 40 円
スターチスHB
1本 67 円
ガーベラ
1本 29 円
トルコギキョウ
1本 134 円
宿根カスミソウ
1本 64 円
27 円
%4 %
1キロ価格(5日)
167 円
前市比(4日)
前年比
前々年比
平年比
11 円
107%
NOPIX値(5日)
青果 139
野菜 148
青果 ▲24
野菜 ▲19
509 円
37 円
34 円
26 円
105%
果実 126
果実 ▲29
1本価格(4日)
前市比(2日)
6 円
100%
NOPIX値(4日)
56
▲20
_本紙1面に掲載する市況情報をいち早く公開します。 ※本紙または電子版の購読者限定サービスです _ _■netアグリ市況とは 日本農業新聞は、野菜、果実、切り花で独自の市況指数を算出しています 各地区大手14卸と連携し、野菜・果実では1キロ平均価格を、切り花では1本当たりの価格を「日農平均価格」として算出。 「今日の相場は上がったのか」「平年と比べて高いのか安いのか」「過去の値動きはどうだったのか」を、グラフや表を使い一目で分かるようにしました。 全国各地の卸の値動きを、取引当日にまとめて確認できます。 _
日本各地に自生し、生薬や和菓子の原料で親しまれてきたヨモギがヒットしそうだ。スイーツや酒類、蒸気で体を温める「ヨモギ蒸し」など用途が幅広く、高まる需要に供給が追い付いていない。国内では自生ヨモギの採取に加え、休耕田での栽培も始まった。取引単価も上昇しており、供給体制が整えば、国産の伸びしろは大きい。 _ _ _ _ _ _健康・美容 伸びる需要 国産供給追いつかず _ ヨモギはキク科の多年草で、日本各地に自生する。香りと鮮やかな緑色が特徴で、食用では粉状にして、草餅や草団子などの和菓子の材料として使われてきたが、近年の需要はそれにとどまらない。健康食品の製造販売などを手がける越後薬草(新潟県上越市)が扱うヨモギ商品は、酵素エキスや、ジン・スピリッツなどの酒類、入浴剤などさまざまだ。ヨモギ茶は従来ティーバッグだけだったが、5月にペットボトル「よもぎ茶ん」(350ミリリットル、162円)を発売。手軽に味わえると好評で、担当者は「健康・美容志向の高まりからヨモギ製品の需要は非常に強い」とみる。 パンやスイーツ用の引き合いも強い。ヨモギの製菓材料などを製造・販売する上野忠(大阪市)によるとヨモギの需要は増加傾向で、2024年度の同社の出荷量は直近5年で最多。しかし、国産の生産は減少傾向で、国内で主に使われるのは中国産だ。同社は、製品加工に必要な量を確保するため、中国の自社工場付近でヨモギを栽培する。上野晃富史相談役は「国産は安定的な採り手と収量の確保が課題」と指摘する。_ _ ___ _ _新潟のJAで生産量1.4倍 単価も6割アップ、「地域の副産物」に _ 生産量確保に取り組んでいるのが新潟県のJAえちご上越だ。管内は古くから笹(ささ)団子などヨモギを使った食品やおきゅう用のモグサを生産してきた。JA直営のモグサの加工施設もある。 高齢化で出荷量の維持が課題だったが、21年度から休耕田を利用した栽培を始めた。県上越農業普及指導センターと連携して省力的な栽培方法を確立。生産者やメーカー、JAを交えた意見交換会や新規出荷者向け説明会を開き、地域で生産を拡大している。20年度に1・8トンだった出荷量は24年度には4割増の2・6トンに拡大。 単価も徐々に上昇し、24年度は1キロ当たり平均833・9円と、20年度の510円から6割増だ。「ヨモギの出荷が親から子へ代々引き継がれており、換金性の高い地域の副産物として認識されている」(JA営農部販売課)という。 ____ _新潟・滋賀→柔らかく加工向き 沖縄→爽やかな香り 地域ごとに個性豊か _ 各地のヨモギの特徴を明らかにして生産拡大につなげようと、千葉大学環境健康フィールド科学センターは全国170カ所以上から採取したヨモギを栽培する。優良なものを選抜・育種し、全国40カ所以上の産地に試験栽培・生産を委託する。種類によって葉の形や香り、機能性など違いがあり、例えば新潟・滋賀県などで取れるヨモギは葉が大きくて柔らかく、裏に毛がたくさん生えモグサの加工に向く。沖縄県では、苦味が少なく爽やかな香りが特徴の「ニシヨモギ」が沖縄そばなどの料理に使われている。 渡辺均教授は「生産者と地元の加工業者や菓子メーカーなどが組むことで地域ブランド化でき、農家の副収入の一つになり得る」と展望。土づくりを行った上で耕作放棄地などを活用することが有望とみる。水耕栽培などを活用した安定的な供給システムを築くことも必要だと分析する。 _ _ _全国各地のヨモギの特徴を研究する千葉大学の渡辺教授(千葉県柏市で) _ _ _ _ 栄養素が豊富で幅広い製品に加工できるヨモギは、国内外で需要を広げる抹茶に通じるものがある。ただ、日本各地に自生する野草なだけに、「収益につながる農産物」と認識されていない例が多い。千葉大学の研究は、地域固有のヨモギの特徴を明らかにする内容で意義深い。採り手が減り、国産が不足するが、産官学が連携して安定供給できる仕組みを整えれば、旺盛な需要に応えられる。農家の新たな収入源になる有望な品目だ。 (冨士ひとみ)
米の価格形成の仕組みや価格安定に必要な策について、米流通に詳しい三菱総合研究所の稲垣公雄氏に聞いた。 ◇ 政府備蓄米の放出を受けて、スーパーの米売り場では銘柄米、入札米、随時契約米で価格が3極化した。ただ、備蓄米には限りがあり、一過性の状況だと留意すべきだ。 そもそも米には多様な産地品種銘柄があり、栽培方法なども幅広い。従来、米には価格差があり、価格帯が多層化するのは特別なことではない。ただ、米価急騰を受け、直近では多様な米を「主食としての米」と同一視する向きが強まっており、安価な米から売れていく傾向が続く。 米は安いからといって消費量が増えにくいが、高くても替えが効きにくい。そのため少しの供給不足が極端な価格高騰につながりやすい。キャベツは白菜で代用する手もあるが、主食は習慣性が高く、毎晩のご飯をパンに切り替えることは考えにくい。米価が急騰しても多くの消費者は買うしかなかった。 一方で、国産米の価格の天井も見えてきた。5キロ4000円の水準が続くと、5キロ3500円ほどの輸入米が入ってきてしまう。輸入米の価格を上回らないような米価を目指す必要がある。 米価の安定を目指すためには、生産量に余裕を持たせることが重要だ。既に2025年産米も酷暑で収量減が懸念される。増産による需給緩和で米価が下落した場合に国がどう対策するのかを明確にし、農家に対して「思い切った増産に取り組んでほしい」とした姿勢を示すべきだ。 米価下落対策としては、収入保険の水準引き上げや、国が備蓄米として買い上げる手法がある。まずは短期的な米価安定に注力し、直接支払いにシフトするのか、方向性を具体化するべきだろう。 (聞き手・鈴木雄太) 1966年滋賀県生まれ。京都大学卒。90年三菱総合研究所入社。関西センター長などを経て、2024年より研究理事・食農分野連携担当本部長。
JA全農長野は、出荷最盛期に合わせて県産レタスの販促を強化している。7月2日の「夏の長野県産レタスの日」に向けて、全国のスーパー店頭での企画やレシピコンテストなどを開催。大手コンビニともタイアップしたパッケージサラダ商品の販売を実施する。 「夏の長野県産レタスの日」は、全農長野が2024年に日本記念日協会に登録した物日。県産レタスの出荷最盛期で気温上昇に伴いサラダ消費も増える時期の販売を盛り上げようと、「な(7)つ(2)」の語呂合わせで制定した。 制定2年目となる今年は物日に向けて前年より期間・規模を拡大。6月中旬から7月2日当日を含む週にかけては、全国300店舗以上のスーパーでレタスを使った料理の試食宣伝など活用したPRを実施。今年度新たに作ったレタスうちわの配布もして、「夏の長野県産レタスの日」の認知度向上も目指す。 個人外食店を対象としたレシピコンテストも開催する。三菱食品の個人外食店向け食材配送サービス「リクエ」の7月号のカタログの中で、レタス1玉を丸ごと使い切れることをテーマにレシピを募集。31日まで。 ファミリーマートとのタイアップでは、パッケージサラダ「長野県産高原レタスを使ったレタスミックス」を1日から売り込む。県産の結球レタス、サニーレタス、グリーンリーフの3種類のレタスを使用した商品で、東北から九州までの約1万1500店舗で8月上旬まで販売する。 全農長野は「多くの人に『夏の長野県産レタスの日』を知ってもらい、県産レタスを食べてもらいたい」とする。 (永井陵) _ _ _ファミリーマートとタイアップした、長野産レタスを使ったパッケージサラダ(いずれもJA全農長野提供) _ _
季節の枝物を届ける定期便サイト「シキト」を運営するトリナス(東京都世田谷区)は30日、都内の日本橋にカフェをオープンした。内装に枝物を使ったのが特徴で、同社の佐藤真矢社長は「枝物に興味を持ってもらい、自宅でも飾ってみようという流れをつくりたい」と話す。 店内は四季に合わせて装飾し、現在は自生のドウダンツツジやアセビの他、ブルーベリーなどを生けている。吹き抜けの1階には高さのある枝物を置き、「自然をより感じられ、その大きさからインパクトもある」(佐藤社長)。 千葉店に次ぐ2店舗目は、平日は会社員、休日は観光客や買い物客でにぎわうエリアでの出店となり、枝物を通じて四季のある日本文化や定期便サービスの情報を発信する。「シキト」のユーザーは現在7500に上る。 カフェの座席数は1階34席、2階30席で、食事にも季節の食材を使用する。現在はイチジクやキウイを使ったグラノーラ(税抜き880円)や、赤エビとムール貝のペスカトーレパスタ(ランチ1580円)などを提供する。 (森ちづる) _ _ _「季節のクリームトップすいか」(手前)と、香りのある植物をドリンクにアレンジした「檜ジントニック」(24日、東京都中央区で) _ _
豊作、不作、いかなる時も──。チョーヤ梅酒(大阪府羽曳野市)は、国産梅にこだわった梅酒や梅ジュースを手がける。原料梅の8割以上が和歌山・紀州産の梅「南高」で、全て地元JAから仕入れる。豊作時には調達量を増やし、ひょう害に見舞われた今年のような時は傷が付いた実も仕入れる。梅産地と手を携えるメーカーに迫った。 _ _ _ _ _ _豊作年はたくさん買って ヒット商品誕生のきっかけに _ _ 同社は、梅の加工品で年間約140億円(2024年12月期)を稼ぎ、この10年間で2割増やしている。展開する商品は、1年以上かけて梅を漬け込む「ザ・チョーヤ 熟成一年」や、肉厚な梅「南高」が入った「ザ・チョーヤ 至極の梅」など40に上る。梅と糖類、酒類のみを原料とした無添加の梅酒は、日本洋酒酒造組合が定める「本格梅酒」となり、同社の梅酒の9割以上が「本格梅酒」に該当する。 商品の中でトップクラスの売上高を誇る商品は、ノンアルコール梅酒「酔わないウメッシュ」。豊作年に農家の収入確保のため、多めに仕入れた梅から生まれたヒット商品だという。 開発したのは、10年。豊作が続いた05~08年ごろ、梅の貯蔵タンクに余裕がなくなってきたため、梅を凍結保存したことがきっかけだ。梅は凍結させることで濃い果汁を抽出できることにたどり着いた。希望小売価格142円(税別)と比較的安価でありながら、今では販売の柱となる。 _多角展開するチョーヤ _ 同社の事業は多角的だ。19年に東京・銀座に、梅酒カクテル専門店「The CHOYA 銀座BAR」を開店させた。ロックやソーダ割りなど主要な飲み方に加えて、本格梅酒「ザ・チョーヤ」を使用した100種類以上のカクテルを開発した。開店当初は順調な滑り出しだったが、コロナ下は販売が苦戦。バー需要の低迷に危機感を抱き、梅酒かき氷や梅酒クリームソーダなど、バーならではの梅酒デザートで商機をつかんだ。今では年間約2万人が来店し、売り上げも好調という。_ _ _ _売り上げを伸ばす梅酒の飲み比べができる(チョーヤ梅酒提供) _ _ _ _ひょう害年は傷果も買って 農家の生産を後押し _ 同社が大切にするのが、原料梅だ。年間計画で約4000~6000トンの国産梅を漬け込むが、その8割以上がJAわかやまの梅「南高」だ。仕入れる梅は、収穫時期に手で取る青梅と、完熟して自然落果するのを待つ完熟梅などがある。 梅の仕入れを担当する有福課長は、「梅は豊作と不作の差が大きく出る農産物」という。豊作年には平年の倍以上仕入れることもあれば、不作年は4000トン以下に抑えることもある。_ _ _ _ _ 近年、国内の梅産地は異常気象により不作に見舞われている。農水省によると、24年産の全国の収穫量は前年比46%減、14年比は53・7%減少し、過去最低の5万1600トンだった。今年は主産地の和歌山で甚大なひょう害が発生し、県内面積の9割で被害を受けた。 _完熟梅を固定で仕入れ _ 同社はひょうなどで傷の付いた梅も仕入れることで、農家の生産を後押し。「傷の付いた梅であっても、熟成した梅酒の味に大きな違いはない」とする。JAわかやま紀南地域本部梅部会の岩見健生部会長は、「ひょう害で、25年産の収入が平年の7割にまで減る見込み。チョーヤ梅酒が完熟梅を固定で仕入れてくれ、確実な収入となり、ありがたい」と堅い信頼関係があった。 _ _ _一つ一つ目で見て品質を確認する紀南総合選果場(和歌山県田辺市で) _ _ _ _ 効率性を優先すれば、食品メーカーは在庫を抱えたくない。原料の農畜産物は必要最小限の仕入れに抑えるほうが経営として望ましいだろう。しかし農家の高齢化や異常気象などが多発する今、それだけで高品質の国産原料を確保できなくなった。企業活動を継続する上で、産地の存在は欠かせない。優良産地と付き合うには、豊作でも、凶作でも支え合う関係性が必要だ。メーカーと産地は運命共同体と思える。 (廣田泉)
6月30日は「夏越ごはん」――。米穀機構が提唱する夏の行事食「夏越ごはん」が今年で11年目を迎え、中食や外食で広がりを見せている。提供店舗数は関東を中心に500店舗近くなる見込みで、カレーなどにアレンジする動きも出ている。夏の米消費拡大へ、注目度を高めている。 「夏越ごはん」は、6月30日に残り半年の無病息災を祈る神事「夏越のはらえ」にちなんだ行事食。神事に使う茅(ち)の輪をイメージして夏野菜を丸く調理したものを雑穀ご飯に載せる。米の一大消費イベントに育てようと米穀機構が企画し、11年目を迎える。 米穀機構によると、今年の提供店舗数は、前年実績の477店舗を上回る見込みで、普及に協力する神社も140に増えた。家庭でも楽しんでもらおうと、ウェブ公開するレシピ数も14に拡充した。 テイクアウト需要を捉えようと、スーパーで「夏越ごはん」の提供が広がる。イトーヨーカドーやダイエーが一部店舗で「夏越ごはん」の弁当を提供する他、米卸のミツハシは関東を中心としたスーパー100店舗で、さらに手軽な「夏越ごはんおにぎり」を売り込む。30日まで。 ランチやカフェ、社員食堂、福祉施設などでも「夏越ごはん」の提供店舗数が増加傾向だ。毎年提供している洋食店が今年、カレーにアレンジした新作を開発するなどの広がりも出ている。米穀機構は、米や夏野菜を使った「夏越ごはん」は栄養バランスが良く、「暑い夏を乗り切るメニューとしても好評」とみる。 (鈴木雄太) _ _ _洋食屋が今年の新作として提案する、夏越バターチキンカレー(米穀機構提供) _ _
JA鳥取中央のスイカを使ったかき氷を、ホテルニューオータニ(東京都千代田区)が提供し、涼を呼んでいる。大玉スイカ8分の1をぜいたくに使い、スイカの甘さとシャリ感を生かした仕上がりで、「爽やかでおいしい」と好評だ。 スイカは6月中は同JA泊西瓜(すいか)部会の生産する「とまり美人」、7月は同JA大栄西瓜組合協議会の「大栄西瓜」。2カ月で約60玉を使う。 無類のスイカ好きという同ホテルの中島眞介総料理長が鳥取県産スイカにほれ込み、食べ比べ。爽やかな甘さの「とまり美人」と、シャリ感と濃厚な甘味が特長の「大栄西瓜」を選んだ。 かき氷にはシロップ漬けとスライスしたスイカを大胆に配置。ソースをかけ、ミントを添え清涼感を出した。提供する同ホテルの日本料理店「カトーズダイニングアンドバー」の安西雄太料理長は「余分な甘味やトッピングは加えていない。純粋なスイカの甘さと氷をいっしょに楽しんでほしい」と紹介する。 同店と、オールデイダイニング「サツキ」で7月末まで提供。税込み2500円。 (長野郁絵)
瓶入り牛乳の生産が落ち込んでいる。2023年の生産量は、10年前と比較して7割減った。利便性の観点から、家庭用と学校給食共に紙パックに需要が移る。一方、銭湯など非日常を味わう場面での需要は安定している。さらに、需要を見込み工場を新設したり、日常に溶け込む需要創出に取り組んだり、存続に向けた動きも活発だ。 農水省によると、23年の瓶牛乳(500ミリリットル未満)の生産量は、前年比10・9%減の4392キロリットル。13年と比較すると、69・6%減少した。同時に、瓶牛乳を取り扱う工場数は半減し、大手乳業メーカーによる瓶牛乳の終売が相次いでいる。直近では、明治が3月末をもって「明治牛乳」や「明治コーヒー」などの販売を終了した。瓶洗浄機の老朽化やガラス製造工場の撤退などで、瓶の調達も難しい状況だ。 瓶牛乳の生産が落ち込む背景には、消費者のライフスタイルの変化がある。宅配や学校給食で定着していた瓶牛乳も、スーパーなどで手軽に購入できる紙パック牛乳に押され、需要が減少。衛生管理や利便性の観点から、瓶牛乳の購入機会が縮小している。 _ _ _3月に稼働した瓶牛乳の製造工場(グリーンコープ提供) _ _ _ 生産が落ち込む一方で、手堅い需要に応えようと工場を新設したり、日常に溶け込む飲食場面を創出しようとしたりする動きも出ている。西日本を中心に16の生協で構成するグリーンコープ共同体(福岡市)は3月、国産飼料の製造から乳牛の飼育、瓶牛乳の生産を一貫して行う瓶牛乳工場を新たに稼働させた。年間700万本の瓶牛乳を生産でき、会員からの堅調な需要を続けている。 100年以上、瓶牛乳の生産に携わる山村乳業(三重県伊勢市)は、観光名所・伊勢神宮の参道に直営店を構える。観光客からの需要は高く、24年度の売上高はコロナ前の19年と比較して2割近く増えた。スポーツジムでの常設など、日常の一部に瓶牛乳が溶け込む飲食場面の創出も見据える。 (廣田泉)
_江夏社長 _ _ 焼酎最大手の霧島ホールディングスおよび霧島酒造(宮崎県都城市)は23日、21日付で新経営体制に移行し、江夏邦威(くにたけ)前取締役経営企画室室長が代表取締役社長に就任したと発表した。社長交代は29年ぶりで、4代目となる。江夏順行前社長は代表取締役会長に就任した。 邦威氏は1977年同市生まれ。順行氏の甥に当たる。2001年に霧島酒造に入社。企画室や製造部、営業本部などを経て、16年に取締役就任。 同社は1916年創業。14年から持ち株会社制に移行し、売上高は531億円(23年度)。