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ダイコン
1kg 95 円
1 円
ニンジン
1kg 210 円
20 円
ハクサイ
1kg 62 円
4 円
キャベツ
1kg 98 円
3 円
ホウレンソウ
1kg 432 円
10 円
白ネギ
1kg 416 円
5 円
レタス
1kg 107 円
キュウリ
1kg 252 円
6 円
ナス
1kg 322 円
14 円
トマト
1kg 342 円
7 円
ピーマン
1kg 495 円
2 円
ジャガイモ
1kg 343 円
65 円
サトイモ
39 円
タマネギ
1kg 160 円
不知火
1kg 685 円
24 円
リンゴ
1kg 456 円
16 円
桃
1kg 5683 円
サクランボ
1kg 8471 円
272 円
デラウェア
1kg 4766 円
580 円
イチゴ
1kg 1104 円
アールス
1kg 1179 円
167 円
一般メロン
1kg 716 円
27 円
大玉スイカ
1kg 443 円
小玉スイカ
1kg 572 円
輪菊
1本 55 円
スプレイ菊
1本 45 円
小菊
1本 31 円
カーネ(ST)
1本 64 円
カーネ(SP)
1本 57 円
バラ(ST)
1本 81 円
バラ(SP)
1本 97 円
ユリ・オリエンタル
1本 205 円
28 円
ユリ・スカシLA
1本 83 円
ユリ・テッポウ※
1本 103 円
スターチス
1本 26 円
スターチスHB
1本 101 円
ガーベラ
1本 29 円
トルコギキョウ
1本 241 円
宿根カスミソウ
1本 62 円
%4 %
1キロ価格(28日)
188 円
前市比(26日)
前年比
前々年比
平年比
17 円
110%
NOPIX値(28日)
青果 178
野菜 192
青果 ▲50
野菜 ▲45
628 円
129 円
109 円
121%
果実 133
果実 ▲50
1本価格(28日)
61 円
前市比(25日)
12 円
13 円
82%
70
△4
米・野菜は価格上昇が購入のネックに _ 国産の食品を買い求める際に値上がりがブレーキになっていると、グルメサイトを運営するぐるなびが調査結果をまとめた。各部門で6割以上が国産を求めるものの、価格が上昇している米と野菜では国産の購入が難しくなったと感じる人が多い。農業現場のコスト転嫁を進める上での課題が見られた。 調査は2月9~12日、全国の20~60代のぐるなび会員2199人にウェブアンケートを実施した。 直近半年間に食品の買い物で部門別にどの程度国産品を選んだかを聞いた。最も高いのは米で、「必ず国産」の割合が77・6%、「できる限り国産」は12・6%と特に高かった。「必ず国産」「できる限り国産」と答えた人が各部門で6割を超えており、同社は「できれば国産にしたいという考えが見て取れる」とした。 さらに「必ず国産」「できる限り国産」と答えた人に、部門別で国産品の購入が価格上昇などで難しくなったかを聞いたところ、特に米と野菜は「頻繁にある」が6割を超えた。 家庭での食生活についての理想を聞いたところ、「特売や値引き商品など安い商品があれば優先して購入したい」が82・2%と最も多かった。価格と品質の両面を重視する消費者が多かった。同社は「価格や健康のほか、国産や旬といった食材の質を気にする様子が見られる」と分析する。(森井千尋)
_ 新茶のシーズンが到来し、各社で商品提案が盛り上がっている。特に、アイスクリームは抹茶フレーバーの提案が活発化。メーカーは、広がるニーズに応えようとサイズや使用する抹茶にこだわるなどして、インバウンド(訪日外国人)や国内の需要を捉えようと提案している。 _ _ は29日に、森永製菓が開発・製造する最中アイス「匠茶最中」(343円)を全国で発売した。シニア層を中心に少量化を望む声や各世代からの「良いものをちょっとだけ楽しみたい」というニーズに応えて、食べきりサイズで提案。素材にもこだわり、担当者は「和三盆入り抹茶アイスには北海道産クリームと京都府産宇治抹茶の一番茶を使用。インバウンド(訪日外国人)需要にも期待している」と話す。 _ _ _2種類の石臼引き抹茶を使用した「クーリッシュ 香る抹茶ラテ」(ロッテ提供) _ _ _ は、飲むアイス「クーリッシュ 香る抹茶ラテ」(希望小売価格は183円)を全国発売した。同シリーズで抹茶フレーバーを発売するのは約12年ぶり。鹿児島県霧島産と、愛知県西尾産の2種類の石臼ひき抹茶をブレンド。同社は「抹茶原料の選定には特にこだわった。配合も試行錯誤を重ね、清涼感と抹茶の風味を両立させるバランスを追求した」と提案する。 _ _ _アイスの抹茶使用量を1.2倍に増やした「辻利 お濃い抹茶 チョコレート&クランチ」(明治提供) _ _ _ は「辻利 お濃い抹茶 チョコレート&クランチ」(希望小売価格は216円)を、全国のコンビニ限定で発売。宇治茶の老舗「辻利」の抹茶を使用した。アイス部分は抹茶の使用量を1・2倍に増やし、うま味や苦味、濃さを楽しめるように工夫した。また、インバウンド需要を捉えようと、パッケージ裏面は今回初めて多言語で表記している。
_本紙1面に掲載する市況情報をいち早く公開します。 ※本紙または電子版の購読者限定サービスです _ _■netアグリ市況とは 日本農業新聞は、野菜、果実、切り花で独自の市況指数を算出しています 各地区大手14卸と連携し、野菜・果実では1キロ平均価格を、切り花では1本当たりの価格を「日農平均価格」として算出。 「今日の相場は上がったのか」「平年と比べて高いのか安いのか」「過去の値動きはどうだったのか」を、グラフや表を使い一目で分かるようにしました。 全国各地の卸の値動きを、取引当日にまとめて確認できます。 _
大手ハンバーガーチェーン・モスバーガーは、肉厚な輪切りの国産トマトが目印の「モスバーガー」が創業以来、売り上げ1位を誇る。ヒットの裏側には原料調達から店舗での調理にわたる、トマトへのこだわりがあった。「トマトはわが社にとって命」と語るモスフードサービスのトマト戦略に迫った。 _ _ _ _ _ _生鮮野菜全て国産 _ 同社が運営するモスバーガーは、全国に約1300の店舗を展開する大型チェーンでありながら、使用する生鮮野菜は100%国産。全国のJAや農業法人など約120の契約産地から仕入れる。生鮮野菜の中ではトマトの使用量が最も多い。 トマトを使ったハンバーガーはレギュラーメニューとして19種類展開。その中でも店名と同じ名前を持つ「モスバーガー」(470円)は、1972年の創業以来、人気ナンバーワンであり続ける看板商品だ。同商品単体で累計14億個、積み上げると地球3・38周分を売り上げた。同社は「大手チェーンで輪切りトマトが入ったハンバーガーを販売しているのは珍しい」と自負する。 _ _ _「モスバーガー」は創業以来売り上げNo.1の商品だ _ _ _ _地域に合う品種を _ 理想のおいしさを実現するため、同社はトマトの食味や大きさ、分量などにこだわりを持つ。契約産地には生産する品種を指定していない。同社は「栽培方法や生育時期、地域によってハンバーガーに適した品種は異なる」と指摘。契約する産地は適した品種を生産しているかを基準に選定しているという。 他の具材との調和を実現するため、サイズやカットにもこだわる。使用するのはパティやバンズと同じ大きさである直径8センチにカットできるL級相当サイズ。全ての具材が合わさって初めて本来のおいしさとなるハンバーガーにおいてひと口目からトマトを食べられるようにする工夫だ。他の具材との最適なバランスを考慮したトマトの分量も設けている。基準のグラム数に調整してカットするため、トマトは各店舗内で包丁を使い、手作業でカット。店内カットは、トマト本来のおいしさを保ったまま商品を提供するためでもある。 _ _ _ _ _産地との関係密に _ こだわりの品質基準を満たすトマトを各店舗に安定的に供給するため、同社は契約産地とのコミュニケーションにも尽力する。農業生産工程管理(GAP)のJGAP指導員資格を持つ同社社員が、契約産地と日々直接やりとりすることで、生育状況や品種の情報、後継者の確保状況などを確認。安定供給に向けた計画づくりなどに役立てているという。GAPの考え方に基づく同社独自の「モスギャップ」に適合しているかの産地点検も定期的に実施。品質の安定にも努める。 近年は、気温上昇に伴い夏秋期のトマトの安定確保が難しくなっている。同社も「夏秋作の速い切り上がりと、後続の抑制作の生育遅れで端境となる10、11月は不足感が強い」と明かす。今後の供給基盤強化に向け、2023年から高温耐性が高い赤系品種を生産する産地や、肥料や温度の管理がしやすく安定供給が期待できる水耕栽培産地との契約を増やしている。同社は「今後も国産の使用にこだわり続けていく」と力を込める。 _ _ _モスバーガー秋葉原末広町店(東京都千代田区で=山田凌撮影) _ _ _ _ 産地が大口実需と契約取引する際、年間を通じて安定した供給が求められる。単一産地の出荷だけで対応することは難しい。モスフードサービスは、複数の契約産地からの調達で、全国に展開する約1300店舗への国産トマトの周年供給を実現していた。同社は自ら、契約産地の開拓に動いているが、生産側も収穫時期が異なる産地間でリレーして、周年出荷を提案することは有効だ。業務需要で国産が販路を確保するヒントになるはずだ。 (永井陵)
環境配慮、寄付で付加価値 _ 5月11日の「母の日」を前に生花チェーン各社の販促が本格化している。定番のカーネーションを主軸に花材や包装資材の色味にバリエーションを持たせてPR。環境に配慮した商品や寄付ができる商品なども売り込む。商戦により切り花の引き合いは強まる見通しだ。 青山フラワーマーケットは感謝の思いを花や色に合わせて選べるように幅広い商品を展開する。花束の包装にはペーパーの他、フリルも使い柔らかな雰囲気に仕上げた。アレンジメントや市場から直送するアジサイの花鉢などもそろえる。 日比谷花壇は国産生花の花束のセット商品や国産の大輪バラのプリザーブドフラワーを初めて扱う。環境にも配慮し、店頭限定ギフト商品では紙素材の包装に切り替えた。花瓶なしで飾れるブーケ「シュシュフルール」は3000円と5500円の2種を用意する。 生花店ネットワークの花キューピットはカーネーションやバラ、ユリなどを推す。人気はカラフルなカーネーションをまとめたアレンジメント(4400円、手数料別)やピンクのユリの花束など。 第一園芸は、カーネーションと西洋アジサイをオンラインで購入すると国際NGO団体を通じて1鉢当たり100円を寄付できる商品を用意した。世界の子どもたちを支援する特別な花ギフトで、大切な人に感謝の気持ちを伝えてほしいとする。 カーネーション(スタンダード)の23日の日農平均価格は平年比19%安の1本57円だった。東京の花き卸によると4月以降の切り花相場全体の落ち込みを引きずっている。ただ一部では「母の日」向けの仕入れが始まっており、取引が本格化する5月に向けて相場は上げていく見通しだ。 _ _ _花瓶や水替えがいらない「シュシュフルール」は紙のラッピングで登場(日比谷花壇提供) _ _
切り花の輸出が好調だ。2024年の輸出額は新型コロナ禍の20年に比べ約2倍になった。主力品目のスイートピーがけん引し、生産量全国1位の宮崎県産など米国を中心に伸びが続く。高品質・高単価で現地の支持は厚く、産地では増産機運が高まっている。 財務省貿易統計によると24年の切り花輸出額は16億円。最大品目はスイートピーで、米国向けのスイートピー輸出に力を入れるなにわ花いちば(大阪市)によると、コロンビア産の攻勢で一時より勢いは落ちたが、まだ伸びているという。単価は国内市場の2割高の水準で、昨期は過去最高の8700万円を売り上げた。 営業部企画チームの足立真哉リーダーは「香り、花持ちに優れ、品種も多い。海外の富裕層から支持されている」と言う。軽く真っすぐな姿で積載効率が良く、遠方へも運賃が少なく済むのが特長だ。足立さんは「韓国やドイツからの注文も多く、まだまだ伸びる」とみる。 同社の輸出で今期、最も多かったのがJAみやざき尾鈴地区本部花き部会のスイートピーだ。安定出荷を強みに前期比で数量は13%(38万本)、金額も3割増えた。「輸出割合が高まることで販売額が伸びている」(販売課) 同部会役員の河野正志さん(56)は輸出で人気の染め品種「シナモン」「そらいろ」を作る。「寒い時期は1カ月日持ちする」と品質をアピールする。 課題は生産量の確保だ。コロナ前まで相場が低迷していたため、しばらく新規生産者がいない。営農指導課の宮越晃規指導員は「単価は上がり、10アール当たり1000万円稼げる。軽量で作業性も良い」とスイートピーの長所を列挙。行政と連携し、生産者の募集に力を入れる考えだ。 輸出業者などでつくる全国花き輸出拡大協議会は、今後24%が見込まれる米国向け関税について「会員の懸念はかなりある」と明かす。10%の現在は「輸送方法の見直しなどでしのいでいる」とするが、24%だと「南米競合国の税率10%と差が開き、富裕層向けでも影響は出そう」とみる。(柴田真希都)
葬儀向け生花の市場に変化が生じている。新型コロナ禍で葬儀の小規模・簡素化が一層進み、故人の個性に、より合わせる傾向が強くなった。年間2000億円規模とされる葬儀の生花需要は多様化し、輪菊などの仏花以外にも洋菊や染め花など色どり豊かな花材も注目される。生花チェーンでは洋花を含め柔軟に提案し、その後の来店につなげようとする。 _ _ _ _出所:「第6回お葬式に関する全国調査」(株式会社鎌倉新書「いい葬儀」) _ _ _ _故人の個性大切に _ 日比谷花壇は葬儀向けに季節の花の提案を重視する。「葬儀で使われた花が街中の店頭に並んだ時に、故人を思い出すきっかけになる」とみるからだ。旬の花を店頭で手に取ってもらうことで故人を忘れないように、と寄り添う。店舗にはさまざまな品目の花材がある中、葬儀でも使われる白や淡色のバラやカスミソウ、トルコギキョウの他、季節の花として淡い青色のデルフィニウムや白のシンビジウムなども並ぶ。 洋花も積極提案していく背景には、故人の個性をより反映しようとする思いがある。コロナ禍をへて「お別れの時間をしっかり持ちたいという思いが色濃くなっている」と、同社の榎本泰士氏は変化を語る。遺族の思いをくみ取り、生前に出身校が誇りだったという故人の葬儀では校旗の色合いを生花祭壇に表現したケースがあった。 _ _ _参列者で花を生けてつくるアレンジメントキット(日比谷花壇提供) _ _ _ _染色で希望に対応 _ お別れの会など当日まで日にちがある場合、染色技術を活用することで大量の仕入れが難しい色味の花材をそろえることもある。大田花き花の生活研究所によると、染色技術は2016年ごろから定着。桐生進所長によると、葬儀では白の花材をラベンダーや水色などに染めて対応できる。日比谷花壇では高級感が伝わりやすいコチョウランを淡い青やピンクに染めることもあり、染色技術を通じて故人や遺族の希望に応じて色合いを合わせているという。_ _簡素化も単価上 _ 葬儀はコロナ禍での行動制限などにより規模を縮小し、家族葬や一日葬などが普及した。葬儀空間の縮小で、従来は菊などの花で輪郭を取る祭壇だったが、デザイン性のある祭壇で洋菊の利用を増やす例も増えた。 形式にとらわれない葬儀が広まる中、「火葬のみを行う直葬ではひつぎの内側を祭壇のように飾ることも検討している」。榎本氏は都市部で簡素化が進むと葬儀事業の展望を語る。同社は故人や遺族に寄り添いながら祭壇以外での花の利用も積極的に提案していく。 大田花き花の生活研究所同研究所は23年の葬儀向け生花の需要を約1963億円と試算する。桐生所長は物価高もあるとした上で「葬儀の単価は1、2年で上昇している。最期のお別れに『値段が上がっても仕方がない』と許容される面がある」という。_ _ _ _家族葬での花祭壇。故人との思い出の花や故人が好きだった色の花材で表現できる(日比谷花壇提供) _ _ _ _ コロナ禍から日常へと戻った現在、簡素化した葬儀の形は社会に受け入れられた。ニーズは多様化し、故人の個性を尊重する向きが強まる。生花祭壇では和花に加え洋花も使用し、そうした需要に形や色味、香りの面で柔軟に応える。祭壇だけではない。棺上(かんじょう)花や遺品を飾るコーナーなどでも葬儀の表現方法として用いられる。花は残された者に寄り添い、形を変えながらも記憶にとどまる重要な素材であり続けている。 (森ちづる)
収量多く資材は安く…氷詰めの手間なし _ 2026年度から指定野菜になるブロッコリーに注目が集まる中、市場では兄弟野菜であるカリフラワーの安定出荷に期待が高まっている。ブロッコリーの影で生産量を減らす産地も多い中、手取りが良いと、戦略的に増やす産地も出てきた。熊本県では24年10月、冬春産地で系統最大の部会が熊本県のJAやつしろで誕生。安定的な出荷を実現し、販売金額を伸ばしている。 カリフラワーはブロッコリーと同じ機械を使えるため、農家はブロッコリーと合わせて作ることが多い。近年、ブロッコリーの需要増を受け、作期が重なり、手間のかかるカリフラワーを減らす産地が目立っている。 そんな中、カリフラワー生産量1位の熊本県で昨秋、JAやつしろカリフラワー部会が49戸、40ヘクタールで誕生した。従来、5つに分かれ、出荷先市場も販売金額も異なっていた部会を統一。市場を絞ることで数量を確保し、途切れのない出荷で産地の評価を高めている。 カリフラワーの長所は単位当たり収量が多いことと、資材が安く済むこと。同産地では10アール当たりの売り上げがブロッコリーで33万円なのに対し、カリフラワーは50万円。ブロッコリーは氷詰めし、発砲スチロールに入れるなど経費がかかるが、カリフラワーは段ボール箱に詰めるだけだ。 一方、カリフラワーは苗づくりが難しく、管理に手間がかかる。日焼けしないよう一株づつ葉で花蕾(からい)を覆う作業はブロッコリーにはなく、白色が濁れば等級が下がる。JAの木下公貴指導員は「作業量はブロッコリーの1・5倍。人を選んで「作らないか」と声をかけている」と明かす。 産地全体でこの4年で販売金額は4000万円増え、今期は5月までに1億8000万円を見込む。共販外の組合員が部会に入る動きもあり、来期も面積が増える見込みだ。 カリフラワーの生産量や単価はこの10年でほぼ横ばい。増産には生鮮での消費拡大が欠かせない。同部会では白以外の品種も作り、「色を組み合わせて提案しながら、量販店の棚を広げたい」(小原光博部会長)とする。 (柴田真希都)
米袋の専門メーカー・アサヒパック(大阪市)が今月から、日本の米を巡る問題に警鐘を鳴らす特設サイト「Rice or Die」を公開している。耕作放棄地の増加や米農家の後継者不足といった差し迫る課題を刺激的なタイトルと目を引くイラストで表現し、米への関心が薄い若年層などに問いかける。 同社はこれまで、新聞広告やポスターなどを使って食料自給率の低さやご飯食拡大の重要性を訴えてきた。ただ、「若年層に対して十分なアプローチができていなかった」(同社)とし、特設サイトの作成に踏み切った。 同サイトでは、水田の耕作放棄地の増加、農家の高齢化、米の消費量や食料自給率の低下といった日本の米が直面する課題に対して、「このままでいいのか!?」と問いかける。課題に取り組まなかった場合の「最悪の未来」と取り組んだ「明るい未来」といった二つの将来を描き、自分事として捉えてもらえるように工夫した。 国産米の不足が取り沙汰され、国際情勢も不安定化する中、同社の担当者は、「Rice or Die」という問いかけは「決して誇張ではない」と強調する。サイト内ではこうした課題解決に取り組む賛同企業を募集しており、米消費拡大の機運を高めたいとしている。
全国有数のキャベツ産地である群馬県は、カット野菜や食品製造の工程で生じるキャベツの芯から、新たな加工食品を製造する技術を開発した。発酵させた芯をスプレードライに加工し、汎用(はんよう)性の高い粉末に仕上げた。料理に使うことで、キャベツ風味に加え、機能性成分であるガンマアミノ酪酸(GABA)を付与できるのも特徴だ。 県は嬬恋村を中心に、夏秋キャベツの出荷量が54年連続で全国1位。カット野菜工場やギョーザの製造会社が多数立地している。 一方、県が県内の加工業者2社を調査したところ、年間に1500トンの芯を廃棄し、処理費用に4500万円かかっていることが判明。芯や外葉の残さは、養豚飼料やサプリメントの原材料に活用されるが、「量が多く、産業廃棄物として有償で処理するケースも増えてきた」(県内の食品加工業者)という。 そこで、県農業技術センターが有する発酵技術を活用。機能性成分を含んだ食品に加工することで、高付加価値化を目指した。商品開発では、冷凍食品メーカーのイートアンドフーズ、健康機能性食品原料を製造・販売する東海物産、菌研究に知見のある東洋大学の4者と連携した。 ペーストにしたキャベツ芯に複数の乳酸菌を添加し、最もGABAが多く、香りや酸味に優れた乳酸菌として「ラクチプランチバチルス ブレビスTU35」を選抜。発酵期間は「5日以上」が好ましく、ギョーザの餡(あん)に混ぜる際は、発酵キャベツ芯をペーストから粉末にした方がGABA濃度も高いことが分かった。 2月に4者で開いた試食会で、通常の冷凍ギョーザと味が変わらないことを確認した。 県農業技術センターは「発酵キャベツ芯の技術は完成した。後はどう商品に展開していくか」(分析・加工係)と次を模索する。 (志水隆治)